結城座
1635年(寛永12年)に初代結城孫三郎氏が旗揚げした、江戸糸あやつり人形劇団。江戸の葺屋町(ふきやちょう・現在の日本橋)で幕府公認の座として活動していました。その後、天保の大改革により歌舞伎三座と手あやつりの薩摩座、糸あやつりの結城座の「江戸五座」は浅草猿若町に引っ越し、華やかな芝居町は賑わいを見せました。明治維新以降、猿若町からこれらの劇場はなくなり薩摩座は姿を消し、歌舞伎三座も座元の名のみが継承されるようになりました。現在「座」として存続するのは結城座のみです。
現在、座長を務めるのは12代目結城孫三郎さん。「伝統と革新、古典と新作の両輪」を活動指針に掲げ、古典公演はもとより、新作公演や世界数十か国に及ぶ海外公演、国際共同制作による公演にも積極的に取り組んでいます。新作では役者と人形が同じ劇空間で競演する舞台や、ガラス板に絵を描き投射する江戸時代に生まれた映像芸能である「江戸写し絵」を用いた演出を行うなど、結城座独特の舞台空間を創造し続けています。昭和31年に東京都の無形文化財に指定、平成8年に国記録選択無形民俗文化財に選定されています。
東京都小金井市貫井北町3-18-2
TEL:042-322-9750