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燃え上がる炎の高さを競う 国立市・谷保天満宮「庭燎祭」

多摩の祭り

開催時期:11月上旬

開催地:国立市谷保

JR国立駅から南へまっすぐに伸びる、幅約44メートルの町のメインストリート「大学通り」の甲州街道を渡ってさらに南にある「谷保天満宮」では、毎年11月3日に「庭燎祭(おかがら火)」が行なわれます。今回はこの炎に圧倒される祭りをご紹介します。

燃え上がる炎の高さを競う 国立市・谷保天満宮「庭燎祭」
令和3年は規模を縮小して開催しました。おかがら火にあたる人たち

谷保天満宮「庭燎祭」とは?

「庭燎祭(おかがら火)」は豪快な祭りです。中央に「御幣(ごへい)」と呼ばれる神道で神に捧げる神具を高く立てて、そのまわりに直径数cm程度の細い木の枝を束状にした「粗朶(そだ)」を組み、さらにそのまわりに薪を積み重ねた山を2基造り、焼き上げます。数メートルもの大きな炎が上がって燃え上がる様子は荘厳で、迫力があります。火事にならないように、炎の周りには地元の消防団も協力して待機しています。

午後6時、神官が祝詞を上げ御祈祷をした後、いよいよ点火。パチパチと音をたて始めた炎はみるみるうちに燃え上がります。この燃え上がる炎の高さを競いご神木が焼け落ちるのを防ぎ合い無病息災を祈る行事で、この火にあたると風邪をひかないと言われています。

840年前から続く豪快な祭り

この行事の由来は、養和元年(1181)に遡ります。元々祀られていた天神島(府中市本宿)から現在の地に遷座した時、氏子たちが社殿造営で残った木を燃やして天神さまを迎えたとのこと。840年も前から続く行事だというから驚きです。

また同日開催される「うそ替神事」というユニークな神事も注目です。神社で求めた「うそ鳥」を他の参拝者と交換することで、言ってしまった「うそ」や行ってしまった「嫌なこと」を「吉」に取り換えるとされています。「おかがら火」に合わせて行われ、谷保天満宮では巫女さんが交換してくださいます。

昼間は小春日和でも夜になると冷え込むこの時期、おかがら火にあたって暖まりたいですね。

燃え上がる炎の高さを競う 国立市・谷保天満宮「庭燎祭」
灯りの灯る拝殿
燃え上がる炎の高さを競う 国立市・谷保天満宮「庭燎祭」
お祓いを終えて、いよいよ点火
燃え上がる炎の高さを競う 国立市・谷保天満宮「庭燎祭」
パチパチと音をたてながら燃え始めます
燃え上がる炎の高さを競う 国立市・谷保天満宮「庭燎祭」
勢いよく燃え上がるおかがら火
燃え上がる炎の高さを競う 国立市・谷保天満宮「庭燎祭」
うそ鳥。お腹の空洞におみくじが入っています

写真提供:茂垣貴子

DATA
開催時期 11月上旬
会場

谷保天満宮

東京都国立市谷保5209

アクセス

JR谷保駅より徒歩約3分

JR国立駅、京王線府中駅・聖蹟桜ヶ丘駅よりバス約10分

ホームページ

http://www.yabotenmangu.or.jp/

 

※この記事は、国立市をはじめ多摩地域全体の観光情報を発信する、多摩観光推進協議会が運営する「Another TOKYO TAMA」編集部がお届けしました。

多摩地域の観光情報は「Another TOKYO TAMA」

https://at-tama.tokyo/lang_jp/

 

 

写真提供:茂垣貴子

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